応募、公開ゼミ、FAQ
説明会や公開ゼミなどで「よく尋ねられること」について、お答えを記します。随時更新(予定)。
【2024年11月11日更新】
Q6: 応募のメールに書く「卒業論文のテーマ(400字以上)」は重要ですか?
(「まだ卒論のテーマを決めていないのですが」「ここに書いたテーマを卒論でちゃんと研究しないとだめですか」など)
A6: いま、どんなことに興味がある人なのかを知りたいため、応募される場合には、どうかしっかり書いてください。そのうえで「研究を進めていくうちに、テーマが変わっていくこと」は研究者でもよくあることなので、2年後の卒論でそのテーマを研究するか否かは、誰にも分りませんし、山口は問いません。
たとえばこれまでのゼミ生のうち、応募時に書いた卒論のテーマをそのまま研究して卒業していった人のほうが少ない、と思います。多くの人がゼミで他のメンバーと一緒に研究し、また卒業生や教員などと交流していく過程で、新たなテーマや新たな問いと出会うはずで、結果として関心のあるテーマが変わることは実に健全なことだと考えています。
ではなぜ卒論のテーマを書いてもらうのか。それは、このゼミに何を期待して入ってきたのかを山口が理解し、どんなことに興味を持って生きている人なのかを山口が知るうえで、良い材料になると考えているからです。
重要なのは、「いまのあなた」が興味を持っていることを、遠慮なく表現してもらうことです。「大学のゼミっぽい、かたくて真面目なテーマ」を期待しているのではなく、テーマに優劣もありません。一つでも複数でも、また400字でもそれ以上でもかまわないので、「いまのあなたのテーマ」を自由に書いて、教えてください。
【2024年11月4日更新】
Q5: ゼミの説明会や公開ゼミは、2回とも参加したほうがよいですか?
A5: ゼミの説明会では「教員による演習内容の説明」と「ゼミ生によるゼミ紹介」をおこないます。教員の説明は2回とも同じで、ゼミ紹介してくれるゼミ生は変わりますが、あえて2回とも参加する必要はないと思います。他のゼミの説明会などに積極的に参加して、よく考えてゼミを選択されることを、お願いします。
他方で「公開ゼミ(11/8と11/15)」は、内容が異なります。「ゼミの楽しさ」を演出したり、良い部分ばかり語るのではなく、ほんとうに「いつものゼミ」を見学してもらうことで、「これならやってみたい」「このゼミでやっていけそうだ」あるいは「これは無理」と判断してもらうための機会として、長い時間、公開しています。最初から最後まで見学するのはとても疲れるため(本当に疲れます)、たとえば「お昼休みのうち20分ぐらい見学してみようかな」など、気楽に遊びに来てください。なお、現役のゼミ生にとっては「いつものゼミ」なので、入退室はお静かにお願いします。
Q4: 説明会や公開ゼミに出席しないと応募できませんか? 出席の記録はとりますか?
A4: ゼミの説明会や公開ゼミに参加しなくても応募できますし、出席の記録をとることはありません。そのうえで、しっかり学ぶチームを作ることを重視したゼミであるため、ぜひ説明会や公開ゼミに参加して、このゼミの雰囲気を理解してから決めたほうが絶対に良いと思います。
同じような質問で「英語力や成績表やGPAを確認しますか」という質問がありましたが、絶対にチェックしませんし、ここでは教員もゼミ生も、誰も気にしません。
このゼミは学年(期)によってカラーが異なります。たまたま英語の上位クラスの人が多い学年もあれば、「語学じゃない獨協」が集結する学年(英語も二外も・・・の人が多い期)もあります。
同じような人がそろうチームよりも、バラバラな人が集まって「金曜ぐらいはしっかり大学しよう」とお互いに協力できるチームのほうが、ゴールや答えの決まっていない研究活動をやっていくうえで「優れたチーム」になれると思っています。語学が得意な人、成績が良い人も歓迎しますが、1年次の基礎演習や2年次の英語専門講読などでうまくパフォーマンスを発揮できなかった人や、成績表にAAもAも無い人も歓迎します。
重要なのは、ここで良い仲間と出会い、共に成長していきたいか、それとも他の機会・他の場所でいいと判断するか、であると思うため、出席や参加は確認しないので、自主的に説明会や公開ゼミに来て、自分自身で確かめてもらえるとありがたいです。
【24年10月29日更新】
Q3: 授業で聞いた「社会学」に興味があるのですが、メディアや観光には強い関心がありません。このゼミは私に向いていないでしょうか。
A3: このゼミは「ツーリズム」「コミュニケーション」の2つのキーワードに、「メディア」「アート」「社会学」の3つの視点を加えて、いろいろな研究活動に取り組んでいます。できれば2つのテーマと3視点のすべてに興味を持ってくれるとありがたいのですが、しかしゼミが始まる前からすべてに興味をもっているゼミ生は、ほとんどいないか、とても少ないと思います。どれか1つか2つのキーワードに興味を持って、ゼミで学んでいくうちに、5つのキーワードについて理解できるようになればいいのでは、と思っています。
もちろん、たとえば「社会学を学ぶ」といっても、その社会学にはいろいろなタイプというか、流派があります。このゼミは「社会構築主義の文化社会学」をベースに創られています・・・なんのこっちゃ?という感じですね。
たとえば山口が担当する授業に出席したことがあれば、「この世は、ウソでできている。では、なぜ、どのようにして、特定のウソがすごい説得力を持つようになったのか、そのメカニズムを考えよう」という考え方を、聞いたことがないでしょうか。つまり常識や当たり前をひとたび「」に入れて疑い、そのウソを相対化する。そうして新たな視点から「わたしたちの見慣れた世界」を観ることが、このゼミの目指す社会学のスタイルです。
いいかえれば、このゼミの社会学は「できるだけ視界を広くし、できるだけ柔軟に考えるトレーニング」であり、そのためのテーマ(ネタ)は何でもいいと思います。ゼミの担当者が観光とメディアに興味があるため、その2つを軸にしていますが、たとえばこれまでの卒業論文では、観光やメディアはもちろん、いわゆるジェンダー論や、教育社会学や、若者論や、あるいは日韓関係史などをテーマ(ネタ)に選び、それらを社会学の方法で問うゼミ生が多かったと思います。
逆にいえば、観光とメディアに関する卒論を書く人のほうが少なかったです。社会学のゼミなので、テーマは「社会にある現象」ならば何でもいいと考えています。重要なのは社会学の「問う方法」を身に付けることであり、3年次と4年次のゼミ活動では、社会学的な思考の方法を修得して、実践することが求められます。
もしも社会学が嫌いで、「なんでも疑うことはよくないことだ」「へそ曲がりは嫌われるばかりだ」という真面目な人には、このゼミはつらいと思います(そういう人は、たぶんこのゼミを検討さえしないと思いますが)。その反対に、観光もメディアも研究していくうちに興味がわいてくる予感があれば、あとは「できるだけ視界を広くして、できるだけ柔軟に考える方法とそのトレーニング」としての社会学に関心があるかどうかで、このゼミを検討してもらえると間違いない、と思います。社会学の思考方法を大学で身につければ、卒業後に半世紀あまり生きる時間で、かけがえのない財産になると思います。
【2024年10月22日】
Q2: 文章に自信がありません/文章力がないとダメですか?
A2: 過去のゼミ生を考えると、ゼミが本格的に始まる前に「この2年生、文章力がすごい! 先輩たちと同じぐらい、もう書けるかも!」と山口がビビる人は、たぶん10人のうち1~2人ぐらいです(いるだけでも、すごいんですが)。つまり8~9割の人が文章力は「普通」か「苦手(原稿用紙の使い方も間違っている等)」のレベルで、ゼミに入ってきたと思います。
このゼミでは(1)2年次のプレゼミと(2)3年次の4月から5月にかけて、「文章の書き方」「資料の調べ方」「推敲の方法」などの基本スキルを集中的に学びます。つまり入門レベルから具体的かつ徹底的に書き方を習得し、そこから実践(グループでの記事の執筆&全体での合評会)を通して文章力を磨いていくため、初めから「文章力が無ければついていけない」とは考えていません。むしろ「いまの自分の文章力を客観的に見つめ直して、向上させていく気持ちがあるか」のほうが重要です。
たとえば4月の作文課題で「C評価」を受けていたゼミ生が、自ら努力を重ね、秋学期の重要な合評会で「A評価」を受け、ゼミ生の相互投票でも1位を獲得する人がいます。ほんとうに素晴らしいことであり、こういう「伸びる人」がメンバーにいると、ゼミが盛り上がります。
では、なぜ文章を大事にするのか? それは文章を推敲することを通じて「妥協しないで探究する持久力」と「自分を語るのではなく、他人に伝える思考力」を身に付けてもらいたいからです。本当は文章を書くのではなくても、他の方法でもいいと思います。またこのゼミでは、写真を大切にして、年に数回の写真合評会(みんなで同じテーマで写真を撮影して提出し、討論と投票で優れた表現を考えるプログラム)をやってます。それでも、文章は、やっぱり特別です。そして文章が書けるようになれば、それは一生ものの財産になり、大学に来た甲斐がある、と思います。だからこのゼミでは、文章をすごく大切にします。
Q1: 長期留学を考えているのですが、歓迎されないでしょうか?
A1: ツーリズムを研究するゼミなので、留学も観光も強くおすすめしますし、とても歓迎しますが、しかし「無条件で歓迎!」ではないので注意が必要です。
第1に、このゼミには、現3年生(9期生)にも、獨協大学の交換留学や他の渡航プログラムなどで海外に行っていった/行くゼミ生が、複数います。彼らが海外で学び、一回りも二回りも大きくなってゼミに戻ってきてくれることは、とても刺激になるため、ありがたいことだと考えています。第2に、山口が留学中毒だったため、大学から大学院にかけて複数の海外の大学で学んだことから、留学の価値はよく理解しているつもりです。
そのうえで、たとえば交換留学制度のため4年間で卒業する人、認定や私費の留学のため5年間で卒業する人(多くの場合、1学年下のゼミ生たちと学ぶことになります)、そして留学しないゼミ生などが混在すると、学生の同質性を前提としたゼミの運営は不可能になり、つまりゼミが荒れると思います。いろんな学年や経験のゼミ生が一緒に学べる雰囲気をつくる必要がありますが、過去の経験からすると、それは留学するゼミ生が「留学前」「留学中」「留学後」の3段階で、ゼミに参加し続けることがカギとなる、と思います。
具体的には(1)留学する前にゼミ活動で人一倍努力し、留学しないゼミ生たちに「帰国を待ってもらえるような人間関係」をつくることに前向きな人で、(2)留学中に数回、海外のミュージアムや街などでmuseumingをおこない、他のゼミ生たちとシェアすることを楽しめる人で、(3)帰国後にゼミに戻ってきて、「お客さん」ではなく「タイプの違うプレーヤー」として他のゼミ生と協力して研究活動に取り組める人、の3点を実現できる人ならば、留学を歓迎し、おすすめしたいと思います。その反対に、留学までの数か月の「仮の居場所」としてゼミを考える人、留学中に他のゼミ生たちと交流したくない人、帰国後にゼミの研究活動をしっかりやりたくない人は、このゼミは避けたほうが良いと思います。
留学へ1年行っても、ゼミは2年間なので、最短でも「留学期間と同じぐらいゼミに在籍する」と思います。そして卒業後に相談したり一緒に旅したりする「生涯の仲間」を得るうえで、大学のゼミはとても大切であるため、「留学しても、ゼミに参加し続けることができる人」を歓迎します。
過去には交換留学、認定留学、私費留学、海外インターンシップ、外務省在外公館派遣員などで海外へ行くゼミ生はもちろん、4年生の前期のうちに就活を終えて夏休みから後期の始まりまでの数か月間を念願の語学留学に充てたり、他のゼミ生の協力を得て渡航先からゼミの研究活動に参加するどころかリードするなど、いろいろなケースがありました。先輩たちの経験を活かして、できるだけゼミ生の海外経験(留学に限らず)を応援し、サポートします。
End of FAQ
◆ 応募される方へのお願い (「演習の手引」の補足説明)
①説明会の参加と募集サイトの閲覧で、本演習の目的と内容に対する理解を深めてください。
⇒第1次募集の説明会は2回開催しますが、教員は同じ話をします。ただしゼミ生は別のメンバーが話をします。ときどき2回の説明会に出席される方がいますが、それよりも応募される予定の方は、ぜひ「公開ゼミ(金曜の2限とお昼=10:55~13:20@W316教室)」へ見学に来てください。本当のゼミの雰囲気がわかると思いますし、リアルなゼミをやっているので、「ここに参加したいか否か」がすぐにわかると思います。
②応募される方は、(1) 学籍番号と氏名(ふりがな追記)、(2) 志望理由(400字以上)、(3) 卒業論文で取り組んでみたいテーマ案(自由に書いてください。もちろん変更可。1テーマにつき400字以上、複数テーマ可)の3点をmkt8【アットマーク】dokkyo.ac.jpへ、メールで送信してください。なおメールの件名(subject)には、学籍番号と氏名を記入してください。締切は1次・2次募集とも、教務課へ演習志望票を提出する期限日の午後5時です。(これはプレゼミの事前指導において重要な資料となるため、締切厳守で必ず提出してください。)
⇒万が一、応募者が多数で選考となった場合、このメールの提出状況と研究テーマの内容も選考材料として参考にします(追加の提出物と面談をお願いする年度もあります)。必ず締切までに送信してください。
③受講生の決定後、1月末までにプレゼミを複数回実施し、レジュメの書き方などの基礎技法を学びます(昨年は4回実施)。必ずすべてのプレゼミに出席してください。
⇒1次募集ですべての受講生が決定するわけではないため、プレゼミの開始時期は未定です。履修が決定した方は、このサイトと教員から届くメールで「プレゼミの情報」を確認し、必ず出席してください。
補足
※上記の応募時のメールは、wordなどのファイルを添付せず、すべてメール本文に直接書いて下さい。(もちろん添付ファイルでも受け付けますが、出張中でwordファイルを開けない場合があるため、お手数ですがご協力をお願いします。)
※受信からおよそ1日以内に「メール受信の確認」を山口がメール返信します。送信されたアドレスへ返信するため、PCメールの受信設定などを確認してください。
※卒業論文のテーマ案は、応募された方がどんなテーマに興味があるのか、このゼミで研究可能なテーマかどうか、を教えてもらうための材料です。そのためゼミの履修中にテーマ案を変更しても大丈夫です。また一つのテーマについて400字書いても、複数のテーマにそれぞれ400字書いても、あるいは複数のテーマについて合計で400字書いても、まったく構いません。とにかく「興味関心を教えてもらいたい」のと、「どんな視点を持った人なのかを知りたい」のが、真の目的です。
◆ 公開ゼミについて
トップページでもお知らせしたとおり、今年度は公開ゼミを2回実施します。
第1回 11月 8日(金)10:55-13:20 W316
第2回 11月15日(金)10:55-13:20 W316
説明会よりも「本物のゼミ」を実際にみたほうが、このゼミに参加したいか・したくないか、すぐにわかると思います。このゼミは応募者数の多さは求めず、定員割れになってもいいので「ゼミの内容と理想を理解して、誤解なく参加してくれるメンバーが来てくれること」を大切にして、現役のゼミ生たちと共に「チームで学び、チームで成長する」ことを目指します。
応募を検討されている方は、ぜひ公開ゼミを見学してください。2回とも事前予約不要、出入自由、質問や相談は大歓迎です。
◆ 質問や相談について
ゼミに関する質問や相談は、まずメールで受け付けます。mkt8【アットマーク】dokkyo.ac.jpへお気軽にどうぞ。
このゼミに限らず、できるだけ現役のゼミ生(先輩たち)から生きた情報を聞いて、できればゼミを見学したり、多くの説明会に参加して、自分にマッチしたゼミを選んでください。よい学びを!